3つのRで

架台駆動ボタン代替アプリ(SynScan関連)

開発理由

SynScan(Proを含む)で架台を手動で駆動するには画面に表示されたボタンに触れねばならず、バイブレーションによるフィードバックは可能だとしても、画面を見て操作するのは、特に微動段階では片目でアイピース、片目でスマフォの画面を同時に見ながら操作する必要があり、とても使いにくく感じていました。
それを解消するために、画面を見なくても架台を操作出来るアプリを開発することにしました。

TouchSlewing

画面にタッチした指のスライド方向、量に応じた速度で架台が動作します。

TiltSlewing

スマフォを傾ける方向、角度に応じた速度で架台が動作します。

動作条件

ndroid 5.0以上で動作します。テストは6.0、7.0、8.0で行なっています。
SynScan(Proを含む)が動作している同じスマフォ上で動作します。

制限事項

SynScanの動作には影響を与えません。
端末の設定に関わらず、常に縦表示で起動します。

SynScanアプリが自動追尾中に架台を駆動することは禁止されているため、追尾モードを記憶して追尾を停止した後で架台を駆動し、駆動が終わった後再び元の追尾モードでの追尾を再開しているのですが、APIに問題があり、元々追尾がoffになっていた場合にその情報が伝えられていません。そのため追尾off状態で架台を駆動した場合には、駆動終了後、SynScanアプリで追尾offにする前に設定されていた追尾スピードで自動追尾が開始されます。

速度7以上から減速した場合、減速しなかったり暴走したりすることがあります。
実際の用途では、アライメント時の粗動にはアイピースを覗かないためSynScan側でのコントロールで十分であり、当アプリは自動導入後の微動での使用がメインとなると思われるので、最高速度を4-6程度に設定しておけば問題は発生しません。
実際の使用局面では最高速度は2-3程度で十分だと思われます。

使用方法

SynScan)と同じ端末で本アプリを起動してください。(起動順は関係ありません。)

TouchSlewing

画面にタッチすると駆動の準備(現在の追尾モードを記憶&追尾off)ができ、画面から指を離さないようにスライドすると、最初にタッチした位置からの移動方向、移動量に応じた速度で架台が動作します。
画面から指を離すと架台が停止し、元の追尾モードを再開します。
指2本以上でタッチしても動作しません。動作中に本数が増えた場合は指を離した時と同じように動作します。

TiltSlewing

画面に一度タッチすると駆動の準備(現在の追尾モードを記憶&追尾off、傾きの基準値をセット)ができ、加速度センサが有効になります。
その位置からスマフォを傾けると、傾ける方向、傾ける角度に応じた速度で架台が動作します。
(標準設定の場合、画面の右側が下がる方向に傾けると架台は右を向くように、画面の上側が下がる方向に傾けると架台は上を向くように動作します。画面が垂直になる角度まで傾きと速度が比例しますので、画面が下向きにならない範囲で角度設定を行なって下さい。)
もう一度画面にタッチすると加速度センサが無効になり架台が停止し、元の追尾モードを再開します。
こちらは、タッチする指は何本でも構いません。

画面を見ずに操作するのが基本ですが、移動量と速度の感覚を掴むために、画面上に水平、垂直方向の速度を表示しています。
速度の最大値、またどれだけの移動量(角度)で設定した最大速度に達するかは、設定画面のメニューから設定できます。
速度は、SynScanの速度の数値と同じです。
移動量は画面のピクセルと同じスケールですので、画面横幅のピクセルサイズの1/2以下で適当な数値を設定して下さい。
移動方向については、指示した移動方向そのままか、アイピースで見た場合に倒立(移動方向の逆方向に視野が移動)、正立(移動方向と同じ方向に視野が移動)をシミュレートする形に変換するかを選択できます。
(変換する場合には天頂ミラー、プリズムを使用しているかどうかを設定画面で指定して下さい。)
SynScanを起動せず、このアプリ単体でも動作(表示が出るだけですが)するので、事前に自分の感覚にあった移動量、角度をセットすることが出来ます。

夜間表示(表示が赤になる)にも対応しています。
自動の場合、android側のコントロールになるため、実際には夜遅くにならないと夜間表示になりません。

インストール

現在は動作確認のためのβ版ということで、リンク先はGoogle Drive上のapkファイルです。今後、正式版としてGoogle Play Storeへの登録を予定しています。
スマフォの場合リンクを選択するとGoogle Driveアプリが立ち上がりダウンロードが行なわれ、インストールするかどうかの判断を求められます。PCの場合にはapkファイルをダウンロードした後、スマフォ側に転送してファイルマネージャ等で開くとインストールが可能です。
Google Play Store以外からのインストールですので、事前にスマフォ側で'提供元不明のアプリをインストールする'の許可が必要になります。
インストール時にも表示されますが、必要とする権限は特にありません。そのため、端末、また他のアプリへの影響は無いと思われますが、念の為、日常生活で使われているようなスマフォでの動作は控えていただけるようお願いします。万一端末、他のアプリ、コントロールする望遠鏡に重大な影響があっても一切の保証はできません。ご自身の管理責任の元ご利用いただけるようお願いします。

今後の予定

赤道儀モードでも動作するはずですが、未確認です。
確認が出来たら移動方向の表示も経緯台/赤道儀のモードに応じて変化するよう対応する予定です。
指2本以上のタッチに対して何らかの動作をする(高速モード等)ことも検討中です。
また、バックラッシュがない状態で終了するための補助表示(矢印等)も検討しています。

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